理学療法士として

理学療法士とは?

理学療法士とは、「理学療法士及び作業療法士法」という法律上では「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」と定義されています。

簡単にいうと病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が落ちてしまった方に、できるだけ元の状態に戻せるようにしたり、これ以上運動機能が下がらない様に体操や運動、温熱、電気、水、光線、マッサージなどの物理的手段で行う治療方法です。その業務を担っているのが理学療法士です。
ちなみに理学療法士の資格は国家資格であり、病院のリハビリ室でリハビリを担当する人の一つの資格です。病院でのリハビリは理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が担当しています。
リハビリは薬と同じで医師の処方で行われます。

理学療法士とその他の資格との違い

「実家が接骨院を営んでいて将来は自分も柔道整復師の資格を取って親の跡を継ぐ」
と言っている理学療法士の友人がいました。
彼に「接骨院継ぐのに、何でストレートに柔道整復師の資格を取らなかったの?」と聞いたら「親父に理学療法士の診断体系がしっかりしているから、それをちゃんと学んだ方がいいって言われたから」と言って理学療法士として働きながら柔道整復師の学校に通い資格を取っていました。

柔道整復師が認めるほどに理学療法士は診断体系がしっかりとしています。
病院のリハビリ室で働くことが主となっているため、学習内容も解剖学、生理学、運動学、心理学などの基礎医学的なものから整形外科学、内科学、神経内科学、精神医学など臨床医学まで幅広く勉強します。
そして、学生時代に臨床実習を18週(ちなみに医学部の臨床実習は72週です)行います。この臨床実習は法定で定められているため、臨床実習の単位を取得していないと卒業が認められていません。この様に理学療法士は学校で学生同士の実習に加え、病院などで実際の患者さん相手にリハビリをするため卒業時には一定水準の実技レベルが維持されます。
その他の資格の場合、臨床実習が定められていないので、養成課程の違いでは大きくなると思われます。